シリーズ病気 No.26 耳閉感
耳鼻咽喉科(副部長) 森脇 計博(もりわき かずひろ)
最近、何かつまったように聞こえる、または耳にふたをしている感じがするようなことはありませんか?痛くはないし音は聞こえるから、しばらくしたら治るだろうと ”たか” をくくっておられませんか?
実は耳鼻咽喉科外来に受診される方のうち、上記症状の方が多数みられます。
”耳閉感” とは、耳のどの部位が病気で、どのような疾患があるのでしょうか?
部位別にご紹介しますと・・・・
外耳
耳の入口から鼓膜までの場所です。一番多いのが耳垢(みみあか)です。ほんの少ししか耳垢がなくても鼓膜のそばにあると、すぐ耳がつまった感じがします。ご自分で耳そうじのしすぎのため外耳の皮膚がはれてしまうこともあります。外耳腫瘍は稀な症例です。この部位は診察すればすぐわかります。
中耳
鼓膜の内側で、よく聞く「中耳炎」とはこの部位が炎症をおこす病気です。山に登ったり、トンネルに入ったり、飛行機に乗ったりすると、耳がつまった感じがして唾液を飲むと治ることがありますよね? 唾液を飲むという動作で、鼻の奥の上咽頭(ノドチンコの裏あたり)と中耳の間につながっている耳管という管が開いて、耳のつまった感じがとれるのです。俗にいう「耳抜き」ですね。風邪気味や鼻炎、副鼻腔炎の時は治りづらく、外来で通気処置という治療や、内服加療をします。たまに上咽頭腫瘍でも耳のつまり感があります。この部位は、診察と聴力検査、鼓膜の検査、咽喉頭ファイバー、時には画像検査をするときもあります。
内耳
中耳のまだ奥で、手術でもみることが出来ない場所です。たまに、めまいも感じられる方もおられます。メニエル氏病という病気を聞かれたことはありませんか?めまいが非常につらいため、メニエル氏病はめまいの病気と思われがちですが、耳のつまり感は非常に大切な自覚症状です。内耳障害がひどい時には、ステロイドホルモン剤を使用したり、入院加療したりします。聴力検査は必ず施行し、めまいがおきる可能性があるのでめまいの検査全般や、他の病気がないか画像診断をすることもあります。
以上、色々申しあげましたが、耳のつまり感といっても病気の場所が違うため自覚症状は違うだろうと思われるでしょうが、実はほとんど同じです。耳垢(みみあか)と思っていたら、大変な病気のことも珍しくありません。耳のつまり感があれば早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
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